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© setsuko kato 2023 |
子供の頃から作ることが大好きで、ありとあらゆる素材で作ってきました。
紙や布はもちろんのこと、公園に降り積もった木の葉や木の実、
河原で拾ったお気にいりの石や 割れてしまったお皿やガラスのかけら、
本の中のワンフレーズの言葉...etc。
心と目に留まったものすべてが私にはきらきらと輝いて見え、
材料になってくれました。
もし無人島に流されることがあっても、きっと そこにある物で
何かしら作っていると思います。
でも金属を使いだしたのは大人になってからです。
ある日 乃木坂の工事現場の横を通ると、それは大きなボルトとナットが
道にごろりと落ちていました。
日差しを浴びて完璧なフォルムでギラリと光り、私にとっては
それはとても美しく、しゃがみ込んで暫く見とれてしまいました。
そして時計を分解するのも好きだったので、自転車のギアにも自然と
引きつけられるようになり、何の技術も持たないまま作り始めていました。
このオブジェは、そんな金属で作り始めた頃の物です。
GONTITIのレコードジャケット用に作りました。
撮影のため、私はこのオブジェをリュックに入れて富士山に登りました。
雪と雪解け水を背景に写真を撮って下さったのは 伊島薫さんです。
このオブジェが、私が作り手としての道を歩むきっかけになったのだと思います。
そしてこれから作る物にもどこかで繋がっているルーツのような気がします。
ps:このジャケットを気に入られて大学生の頃 部屋に飾って下さっていた方に
偶然、最近出会いました。
随分前のことなのに作品を憶えていて下さったなんて、本当に感激でした。
その方はギターの弾き語りで、Bossanovaをあたたかい声で歌われてます。
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