2011/06/01

My first object of metal

© setsuko kato 2023
made by metals

子供の頃から作ることが大好きで、ありとあらゆる素材で作ってきました。

紙や布はもちろんのこと、公園に降り積もった木の葉や木の実、

河原で拾ったお気にいりの石や 割れてしまったお皿やガラスのかけら、

本の中のワンフレーズの言葉...etc。

心と目に留まったものすべてが私にはきらきらと輝いて見え、

材料になってくれました。

もし無人島に流されることがあっても、きっと そこにある物で

何かしら作っていると思います。

でも金属を使いだしたのは大人になってからです。

ある日 乃木坂の工事現場の横を通ると、それは大きなボルトとナットが

道にごろりと落ちていました。

日差しを浴びて完璧なフォルムでギラリと光り、私にとっては

それはとても美しく、しゃがみ込んで暫く見とれてしまいました。

そして時計を分解するのも好きだったので、自転車のギアにも自然と

引きつけられるようになり、何の技術も持たないまま作り始めていました。

このオブジェは、そんな金属で作り始めた頃の物です。

GONTITIのレコードジャケット用に作りました。

撮影のため、私はこのオブジェをリュックに入れて富士山に登りました。

雪と雪解け水を背景に写真を撮って下さったのは 伊島薫さんです。

このオブジェが、私が作り手としての道を歩むきっかけになったのだと思います。

そしてこれから作る物にもどこかで繋がっているルーツのような気がします。



ps:このジャケットを気に入られて大学生の頃  部屋に飾って下さっていた方に
偶然、最近出会いました。
随分前のことなのに作品を憶えていて下さったなんて、本当に感激でした。
その方はギターの弾き語りで、Bossanovaをあたたかい声で歌われてます。

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