2013/07/01

Pour la dernière et pour la première fois


Sophie Calle の展覧会に行きました。

最初にソフィーカルを見た時の衝撃は今でも忘れることができません。
『盲目の人々』という展覧会で、生まれつき目の見えない人たちに
「これまでに見た一番美しいものは何か」と問いかけるものでした。
多くの答えはたいへん視覚的なもので
見ることはイマジネーション、心が見るということ、美とはなんだろうと
考えさせられます。
今回もその中から一点展示されていました。

盲目の人の顔写真と言葉
 『The most beautiful things I ever saw is the sea, the sea going out so for you.
  私が見たもっとも美しいもの、それは海です。視野の果てまで広がる海です。』

 そして海の写真の展示です。


『最後の時/最初の時』は、2つの作品で構成されています。
失明した人々に最後に見た記憶は何かと尋ねる 写真とテクストの『最後に見たもの』と、海を見たことがない失明してしまったか視覚障害を持つ人々が初めて海を見る(海と出会う)ところを映像におさめた『海を見る』です。

見えない目で初めて海を見たその人達は、ゆっくりとこちらを振向きます。
その目に映るもの その表情。


見ることとは何なんだろう。
わたしが見たものは ほんとうにそこに存在していたのだろうか。
わたしとあなたは同じものを見ることはできないのだろうか。

原美術館のお庭のカフェで洋梨のムースをいただきました。
淡いブルーグリーンがのったムースは水面のよう、さざ波型に切った洋梨と
白波の泡のような透明のゼリーが添えられています。
『海を見る』のイメージ。

展覧会場には波の音がずっと流れていました。

今でも私の耳と内側深くにその音とソフィーカルの印象が寄せては返してきます。

海を見たことがないという、14人の失明してしまった、あるいは視覚障害を持つイスタンブールの人々
海を見たことがないという、14人の失明してしまった、あるいは視覚障害を持つイスタンブールの人々
海を見たことがないという、14人の失明してしまった、あるいは視覚障害を持つイスタンブールの人々
海を見たことがないという、14人の失明してしまった、あるいは視覚障害を持つイスタンブールの人々
海を見たことがないという、14人の失明してしまった、あるいは視覚障害を持つイスタンブールの人々

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