私の生まれ育った街です。
有栖川公園や麻布山など東京の中では比較的緑も多く、木登りや虫取り 釣り堀で
魚釣りもでき、動物もいろいろいました。
麻布十番の裏道の水路には鯉が泳いでいたし、同級生の家にはあひる、隣の家には
猟犬のポインター2匹と孔雀がいて、すぐ近くの下級生のペットは大蛇(ボア)が
2匹とカメレオン、うちにもいつも何かしら動物がいて(猫 犬 ウサギ 二十日鼠
カナリヤ 文鳥 熱帯魚、水槽で卵が孵ってオタマジャクシが沢山とか)、
街だけど自然のある環境でした。
塀の上を子供の幽霊が走ると言われていた薄暗い道や 、おばあさんが猫を沢山
飼っていた猫屋敷と呼ばれていた古い家、少し障害があるけれど明るくて天使の
ような人達とか、ごく普通に色々なものが共存している キラキラと小さな光が
集まったような小さな町だった記憶があります。
ピスタチオのジェラートを食べながら六本木ヒルズの52階から見る街は
まるで蜃気楼に浮かぶ幻想のようです。
私のふるさともこの蜃気楼の中に溶けているのかもしれません。