2018/08/31

Simply are

 

夏のあいだ、小さな音の世界にいました。
突発性難聴で、繭の中に包まれたような 安心ではあるけれど 世界からは少し遠ざかった感覚。
自分の声は頭の中に籠り、水の中のようです。
音楽も聴けず、歌もない静かな世界。
体も心も休息が必要なんだとわかりました。
しばし...お休み。


毎朝目覚めると少しずつカーテンが開くように、音が帰ってきました。
台風が近ずくと、またフッと遠ざかってしまうこともあるけれど。
久しぶりに歌った時には、カラカラに乾いた体に水が染み込んでゆくように、喜びが広がりました。
知らなかった...お腹が空くみたいに歌を欲していたなんて。
普通の日々が奇跡のように輝いて感じられます。
休み休みでも作っていこう、歌っていこう。
自分を大切にしないと人も大切にできないことに、気づくための難聴だったのかもしれないと思いました。